双角カンケイ。 こまかな考察【1巻(7話)まで】
タチィズフタカクチュリィィック!!
タチ先生の新作コミック、『双角カンケイ。』が3月12日に発売しました。私はメロンブックスの通販で予約したのでその翌日に届いて読了しました。
『双角カンケイ。』の詳しいあらすじについてはこちらに記載してあります。→
さて、『双角カンケイ。』の大まかなストーリーは「主人公のあいりがひまりを騙ってちさきと付き合っていき、正体に気づかれないように修羅場を回避していく」といった感じです。ここでは『双角カンケイ。』における登場人物の様々な場面における心理描写や、作中における疑問点・問題点・伏線などについて解説・考察していきます。
※注意!
この記事は考察記事なので、ネタバレなどはじゃんじゃん含んでます。基本的に『双角カンケイ。1巻までの内容を知っている』方への推奨です。ネタバレ知りたくないけどレビューは気になる、という方は他のひとの感想記事を参考にしてください。
ほとんど文章だけですが、かなり長めの記事となっています。約19000字。時間の空いたときに読むか、それぞれの項目ごとに読んでいくかして自由に読んでください。
大頁
・キャラ別考察
・散らかした伏線・問題点
・世界観考察
・今後の展開
・くそこまかい問題点・疑問点
・小ネタ
・桜Trickとの関連性
・あとがき
キャラ別考察
あいり
…本名、秋桜あいり。高校一年生。ひまりとは双子の姉妹、イチカとは幼なじみ。ひまり、イチカと同じ高校で、イチカとは同じクラスだがひまりとは違うクラス。イチカと共に美術部に所属している。
人物像
基本的に明るくてフレンドリー。初対面で双子を知られた雛菊さん(ここみ)にもまともに接している。
ひまりより真面目で、頭の回転が非常に速い。
少し怖がり。激しいアトラクション系やお化け屋敷が苦手。
修羅回避能力(任意発動)が最強である。ひまりになりきり、正体を気づかれないようにする為に、慎重に且つ大胆な閃きで乗り切る。その為には、苦手な絶叫系のアトラクションを楽しんだり、38度の熱で食欲がないのに突然ビーフシチューを要求したり、公衆トイレの中下着姿で禊をしてみせたりと、普通でない行動を取っている。危険な状況からあいりがこのように危険をかいくぐっていく事こそがこの作品の魅力の一つでもあるだろう。
また、朝霧先輩に写真を撮らせてあげたいけどひまりにバレないようにするために、朝霧先輩に変態趣味印象を押されながらもひまりにも見せられないような恥ずかしい写真を一緒に撮った。これは、朝霧先輩の為である。元はといえば、朝霧先輩を傷つけない為にひまりを騙ったのだから、そう考えれば当然である。
考察点
①ちさきへの思いの変化
作中での、あいりのちさきへの思いの変化を抜き出していきます。
【1話】足を怪我したひまりに代わってバイトに行ったら、ひまりのバイト先の先輩、ちさきに告白されてしまう。あいりは『ひまりの大切な先輩であるちさきを悲しませるわけにはいかない』と思い、ひまりのふりをしたまま返事をする。
【2話】ひまり本人はちさきへの気持ちは無いと推察し、告白されたことをひまりに話せなかった。あいりがちさきを押し倒すかたちになった際、『ちさきのような魅力的な人に好かれているひまりに嫉妬』しながらも、『魅力的なちさきを手に入れることができてしまうのか』という考えを浮かべる。
【3話】ちさきから「ATLでは双子コーデで行く女子校生が多いみたい」と送られてきたメールを見たあいりは、『自分の意思かひまりを思いやる気持ちからか』、昔双子でおそろいで買った服をひまりから借りた。炙りタチウオランドにてちさきに引導されながら行動しているとき、昔遊園地に行ったときもひまりに引っ張り回されていた事を思い出し、『ちさきの姿を無意識にひまりへと重ねた』。
【4話】「ひまりの写真を残しておきたいけどひまりが嫌な思いをするなら消しておく」と言ったちさきに対して「『撮らせてあげたいのは山々だけど』 ひまりちゃんに写真の存在がばれるのは怖い」と思っている。
【5話】ちさきと一緒に寝ることによって『ひまりと寝るときには思わなかった変な気持ち』を持つ。そしてちさきに再度「好き」と言われたとき、『ここで断ったらちさきとメールしたり遊んだりできなくなる』事を危惧して、その思いを唇で受け入れた。事後、ちさきに「私 恋とかってよく分からなかったけど これが好きってことなのかもしれないですね」と話している。
【6話】ひまりがいる中自宅に向かってきたちさき。なんとか逃そうとするために慌ててメールを交換していたら、あいりの本心である「『そりゃ会いたいですけどすっごく会いたいですけど』」を文字にしてそのままちさきに送ってしまう。また、ちさきを玄関で待っていたあいりは、ちさきがドアを開けたら「『朝霧先輩の顔が早く見たくって』」と、ちさきにぐいぐい寄っている。その時のドアを開けたシーンは、周りに花を咲かせた表現をしている。
【7話】ちさきの前でひまりがイチカになついている様子を見て、『「誤解されたくない…! 私は朝霧先輩一筋だもん…!」』と、ちさき一筋になっている。
これより、告白された当初は「ひまりの大切な先輩」と思っていたが、7話では「私は朝霧先輩一筋」という風に、ちさきへの思いが変化している。
それが変化したと思われるのは4話~5話の辺り。それ以前は『ひまりとして』ちさきに接してきたが、この辺りからは『あいり本人の気持ち』でちさきと接しているだろう。
『あいりがちさきを好きになったのはこれがきっかけだ』といったターニングポイントは見られないが、やはり一緒にいるうちに自然と相手のことが好きになっていったということだろう。朝霧先輩は美人でもあるからね。
7話時点でのちさきへの思いは「朝霧先輩一筋」「一緒にいたい」「お話ししたい」と、付き合っている相手に思う一般的な気持ちである。しかし上記の通り徐々にちさきへの思いが強まっている為、今後さらに思いが強まって一般的な気持ち以上になってしまうかもしれない。今後もその『思い』に注目して見ていこう。
ひまり
……本名、秋桜ひまり。高校一年生。あいりとは双子の姉妹、イチカとは幼なじみ。あいり、イチカとは違うクラス。被服部に所属している。一ヶ月前から本屋さんでバイトを始めている。
人物像
基本的に明るくてフレンドリーなのはあいりと同じ。どんな相手にも気軽に接する。そういった自由度はひまりより若干高い。
あいりより天然でバカっぽい。疑問に思っている物事にあまり追及しない。
子供の頃からあいりより活動的で、そのせいからかよくコケたりする。
身の回りの恋愛事情に興味を示す。ここみの恋を応援するために二人きりにさせる行為をしており、それ以外の荷担具合は不明。ここみと朝霧先輩が両思いだと勘違いした時や、あいりにお泊まり事情を質問した際には目を光らせていた。
アイドルグループ「Priceless」が好きでよくライブに行ったりDVDを見てたりしている。洋服作りの参考として一晩中DVDを見ていたりもした。
考察点
①あいりへの本当の思いは?
公式サイトでのあいりの詳細や1話冒頭より、あいりは最近ひまりと距離を感じて寂しい思いをしている。しかしひまりはあいりに内緒で服を作ってあげたり、代わりにバイトに行ったっきり連絡がつかないあいりを心配しながら逆立ちで待っていたりと、あいりを嫌っている様子ではないようである。
また4話より、あいりに貸した服が昔おそろいで買った服だったのに気づいて「私が作った服着ていったわけじゃなかったんだ… ちょっと残念…」と言ってることより、ひまりは自分が作った服をあいりに着せたいといった感情があるように見える。
また5話より、ここみは好きなちさきのことを何でも分かると言っているのに対し、「私…すぐ近くにいるのに何にも分かってないや」と弱音を吐く。この、ひまりが代わりに指している『好きな人』とは、十中八九あいりのことだろう。「何にも分かってない」と言ったのは、あいりに貸した服についての問題のことを指し示しているだろう。
さらに6話にて、風邪で学校を休むあいりを見て、自分も学校を休みあいりに看病しながら一昨日のお泊まりの件を追及しようとする。その際、あいりが「ひまりちゃんが遠くなった気がしてちょっとさみしかったんだ」「これからも前みたいに仲良くしてほしいな…」と言うと、少し寂しげな表情で「うん」と応えている。このことより、ひまりはあいりと今まで通りに接する事になにか不安点や問題点があるのかもしれない。
この一連のひまりの行動・心情描写より、実はひまりはあいりに恋愛的な好意を持っているのではないか?と思われる。
6話には突然あいりから自分の話をされて「え…」と顔を照れながら驚いている。ここでひまりは恋愛感情的にドキッとしたのではなかろうか。
また5話では先述の話の後にここみが涙ぐんで「大丈夫だよ!ひまりちゃんの恋 きっと叶うよ!」とひまりの恋愛を応援するシーンがあるが、ひまりは笑顔ながらも少し落ち込んだ表情をして反応している。これは、その恋愛は叶いそうにもないものだからではなかろうか。
実は高校に入るらへんの時期からあいりのことが好きで、だけど‘‘双子の姉妹なのに恋人になりたいと考えるのはおかしい``とあいりに引かれたり嫌われたりするのではないか、と危惧して、最近はあいり以外の周りの方に目を向けているのかもしれない。あいりに「前みたいに仲良くしてほしい」と言われた時、あいりは自分のことを双子の姉妹以上の何者でもないと思っているのか、と推察して少し寂しげな表情をしたのかもしれない。
どの程度好きなのかは分からないが、少なくともひまりはあいりへの好意があるように見える。今後その思いがどのような展開をもたらすかが気になるところである。
ちさき
…本名、朝霧ちさき。高校生。ひまり達と同じ学校ではない。ひまりに「朝霧先輩」と呼ばれている為、2年生か3年生である。ひまりどころか、メインの登場人物みんなから「朝霧先輩」と呼ばれている(因みにタチ先生も呼んでいる)。二ヶ月前から本屋さんでバイトを始めている。
人物像
おしとやかにみえて、素で自己顕示欲が強い人(あいり談)。基本的にどんな相手にもです-ます口調をとる。
長い黒髪にスタイル良好な美人(公式サイトより)。あいりは「アイドルみたい」「目きれいで唇もプルプルで 完璧な人」と思った。4話ではその良好なスタイルを一望できる。
何故か友達が少ない(公式サイトより)。ひまり(あいり)とアドレスを交換するまで、家族以外の人の連絡先をケータイに入れた事がなかった。
よく写真を撮る。家族以外の人で初めてアドレスを交換したひまり(あいり)に対して積極的に(というかかなりの頻度で)自撮り写メを送ったり、炙りタチウオランドでひまり(あいり)の写真をたくさん撮ったり、買ったお土産を置いて「せ 戦利品~!」と言いながらお土産を撮影している。
自分のやりたいことに対しては結構積極的。ひまり(あいり)に告白したり、炙りタチウオランドにてあいりを引導したり、泊まっていきませんかと誘ったり、一緒に寝ると勘違いしたあいりに対し一緒に寝るように誘ったりと大胆なこともする。
恋愛的な行動に敏感。あいりからクレープを一口要求された時、間接キスするの、と思い込みずっこけた。
考察点
①ひまりのことがどれだけ好きか
『髪のこと』もあり、ひまりを好きになったちさき(『髪のこと』については後述)。果たして、どれだけ好きなのか。
・ひまり(あいり)に告白し、とりあえずアドレスを交換してもらったちさき。その後、あいりに自撮り写真と共にメールをたくさん送った。
・炙りタチウオランドにてあいりを積極的に引導してる。
・写真を撮られるのが苦手(嘘だが)とあいりに言われたちさきは、その日のあいりを撮った写真をすべて消去した。そこまでしなくても、と言うあいりに対して「写真なんか撮れなくても ひまりとこうして過ごせるだけで十分幸せ」と言っている。
・「ひまりが望むならどんなことでもします」とあいりに言っている。
・自分の目の前でひまり(本人)がイチカに抱きついた際、ひまりに対して嫉妬心でかなり怒っていた。SBJKである。
・あいりが下着姿になっていたのを周りから隠して「他の人に見られちゃうとこでした…」と発言して、ひまりを大事そうに扱っている。
このように、ちさきはひまりに対してかなり真剣な思いで付き合っている。
しかし、いまのところ「ひまりが好き」になってから、自分はひまりと付き合いたい、一緒にいたいと思う気持ちは変化しているようには見えない。ひまりのおかしな行動で好感度が下がったわけでもなければ、ひまりへの思いがオーバーフローして奇怪な行動に出ているわけでもない。
今後もこうしてそのまま付き合っていくだけなら思いはそのまま保たれるだろう。しかし、『ひまりの正体』に気づいてしまったときはどうなるだろうか。元々好意を持っていたひまりと、自分のことが好きで付き合っていたあいり。この二人に対してどのように思いが振り分けられるか。その時に注目である。
②何故友達が少ない?
公式サイトにも記載されてるとおり、何故か友達が少ない。ひまり(あいり)とアドレスを交換するまで、家族以外の人の連絡先をケータイに入れた事がなかった程である。そのことについてあいりは「今ドキめずらしい人だなぁ」と思った。
また学校で撮ったと思われる写真がいくつか送られてきているが、その写真のうちいくつかは両手も写されている。よって、学校には撮影を頼める友達がいるのかもしれない(タイマー機能を使ったのかもしれないが)。
それ以前に、学校の教室の中で数学のプリントを咥えている自撮りをしたり、ぷんすかしながら両手を挙げている自撮りをしているのを見て周りはどう思うのだろうか。想像しただけでちさきがおかしくて可哀想な人に見えてくる。しかし当の本人は周りなんて気にせずひまりのことを思いながら無邪気に撮っているのであろう。恋は盲目(物理)。
今のところ友達が少ないために生じている問題などはないが、公式サイトにも記載されている特徴である為、今後何かしらの形でその問題に触れる可能性が高い。
③実はかなりの金持ち?
4話にてあいり&ちさきが炙りタチウオホテルに泊まった際、宿泊費は全部ちさきが払うという話題が出た。それ以前に、ちさきは炙りタチウオランドのチケットを二人分買っている。他にも、あいりに送ったローズの香りの入浴剤を入れたお風呂の写真のバスタブはとても広く見える。
これらのことから、ちさきは実はかなりの金持ちではないか?と言う疑問が湧いてくる。
もしちさきがいいところのお嬢さんだったとしたら、普段から敬語口調を使っている理由にもなってくる。じゃあなぜバイトを始めたのか。社会勉強?そこらへんまでは考察しても分からないだろう。
ちさきが金持ちであるという確率は高いが、その設定がどう生かされてくるかは今後の展開次第である。
イチカ
…本名不明。高校一年生。あいりとは同じクラスだがひまりとは違うクラス。あいりと共に美術部に所属している。あいり、ひまりとは幼なじみの親友で、両親以外では唯一双子を見分けることができる。趣味は紅茶を淹れること。姉妹がいる。
人物像
面倒見が良い。誰よりも双子の仲を気にしており、あいり・ひまりが悩み事を抱えているときはよく相談に乗る。その面倒見の良さから、あいりからは「お母さんだね」と言われ、ひまりからは「イチカママー!!」と言われた。
物事を率直に言う性格である。あいりに「お母さんだね」と言われたときは「それはやだなあ」とすぐ返し、ひまりの着てった服について相談を受けていた際には「ひまりが来た方の服で行きたかったんじゃ?」と言った後、ひまりに喜ばす隙も与えないまま「だよね さすがにないか」とバッサリカットしている。
考察点
①イチカ→あいり&ひまりへの思いは?
メインの登場人物の中で唯一恋愛感情が目立たなくて、「唯一の良心」「オアシス」「天使」といった印象が読者の感想として語られている(自己調べ)。しかし周りの登場人物があまりにも不穏すぎて「イチカちゃんにも何かあるんじゃないか」と心配する人は少なくないだろう。
作中のイチカの行動を探ってみると、いつも双子の仲のことを気に掛けている。流石は唯一顔を見分けられる幼なじみ、といったところだ。幼なじみ3人でカフェに行った際ひまりに抱きつかれたとき、少し困り顔をしながらも受け入れている。流石に初対面のちさきの前でそれをやらされたら焦ってたが。
もし恋愛感情があるとしたら、それは間違いなくあいりかひまり、または両方へだろう。この双子以外の人物には興味ないとまで言える。
その感情は恋愛欲というよりは保護欲といった感じに見える。しかし、深層ではその双子が好きすぎてたまらないのかもしれない。
また、双子のお互いから「ママ」「お母さん」と言われた際、イチカは正面からバッサリ否定した。ただ単に「お母さん」という肩書きが嫌なのだろうか、それとも「お母さん」みたいな存在ではなく、別の存在としてありたいのか。「親友」「幼なじみ」以上に「姉妹」はたまた「恋人」になりたい……?
とにかく、もしイチカが今後恋愛的に拗れるのだとしたら間違いなく双子関連だろう。イチカが実はとんでもないバケモノだったという展開になるのはあり得なくない。
②『姉妹』ってどんな人?
1話にてイチカがさらっと発言した人物。ひまりが最近あいりに話もしないでいろんな事をしている、とあいりから悩みを聞いた際、「私も姉妹だけどそんなの普通じゃない?」と話している。
姉なのか妹なのかも分からない。姉妹仲の良さも分からない。昔のあいり&ひまりみたいな非常に仲が良い感じではないようである。
今後その『姉妹』が展開に絡んで来るのであれば、イチカみたいな穏やかな人としてちょこっと登場するのか、あるいはいろいろと問題を抱えて騒動を起こすのか。
ひょっとしたらイチカを超絶好きなシスコンかもしれない。その逆もまたありがち。
あるいはちさき、ここみ関連で登場するかもしれない。もし『姉』だったなら、ちさきと絡む確率はある。
また、似た感じの髪色から、本屋さんの店長の人かもしれない。
と、様々な展開は予測できるが、詳細は未だ不明。物語に関わらないこともありえるので、心の底に残しておく程度にしましょう。
ここみ
…本名不明。高校一年生または二年生。ひまりとタメ口で話しているので多分一年生。制服が同じである事より、あいり達と同じ高校である。本屋でバイトをしている。ひまりから「ここみん」と呼ばれている。
人物像
他人と話すのが苦手。初対面(顔はそっくりだが)のあいりに対して、少し消極的な姿勢をとる。憧れ(好き)のちさきには緊張してまともに話すことができない。「ふひゃあ!!」「ひゃい!!」「ひゃわぁっ!?」「ふえええ!?」といった、言葉にならない声をよく発する。ごちうさでのリゼシャロのシャロみたいな。ひまりとだけ、友達のように仲良く会話している描写が見られる。
おっちょこちょい。バイト風景を見ると、ひまりやちさきより行動がトロそう。「逃げたぁ~」「十分だよぉ…」「だめですぅ」といった、語尾が長くなるという特徴がある。
ちさきが好き。近づいただけで柔軟剤が変わっていることが分かる。また『デート』として、ちさきを遠くから観察していた。
考察点
①ちさきへの強すぎる思い
公式サイトの紹介より「一見するとおっちょこちょいで無害だが……」と、意味深げに3点リーダーを張ってるが、作中のここみの行動を見ればどこか奇怪な雰囲気であるのが分かるだろう。
まず5話にて、バイト中に目を輝かせながらちさきに話もせず異様にくっついている。ちさきに小注意されながらも、その際ちさきの柔軟剤が変わっていることが分かり、その香りで商品を判断して、自分もその商品に買い換えようとした。おそろいにしようとしたのだ。ここまでならまだ無害と言える。
しかし7話にて、『デート』として、ちさきを遠くから眺めていた。その真一身に眺める様子を、突然すれ違ったあいりが見て「ひえ…!」と怖心を漏らした。このときここみの鞄には、手帳・双眼鏡・デジカメ・ガムテープ・首輪・ロープ・手錠が入っていた。落とした首輪をあいりの手に取られて「珍しい物持ってますね」と言われた際は「ワンちゃん飼おうと思ってて」「一階のペットショップで買ってきたんです」と返したが、実際どれをいつ買ったのかは不明。また、この『デート』のことはひまりには隠している。
この一連の行動より、ここみはちさきを束縛したい『ストーカー』なのではないか、と推察することができる。
ここみの鞄にある物を確認すると、さまざまな「束縛するためのもの」である事が明らかである。(以下箇条書き)
・手帳……普通の手帳だが、『ちさきについての日記』である可能性もある。
・双眼鏡……遠くからちさきを眺めるためのもの。
・デジカメ……ちさきの写真を撮り、常時ちさきを補給するためのもの。
・ガムテープ・首輪・ロープ・手錠……言わずもがな拘束グッズ。
どれをいつ買ったのかは不明。もしかしたら、『デート』の時は常備してるのかもしれない。
本当に犬を飼おうと思って首輪を買ったのかもしれないが、鞄の中には『人間用の手錠』が入っている。これは犬に使う物ではない。ちさきを『犬』としてかわいがろうとしているのかもしれない。
余談だが、日本では司法機関で使用する手錠は市中に出回ることが禁止されているが、防犯グッズ店・マニア店や通信販売などで真商品が容易に入手できる(Wikipediaより)。
・『デート』について
この『デート』というのは、外出しているちさきを遠くから眺めて尾行するといった『ストーキング』である。
『デート』後、デジカメにバイト姿のちさきを写した画面を表示しながら「今日のデートはなんだか上手くいかなかったなぁ~ また次頑張ろう!」と言っている事より、『デート』は既に何度もやっているように見える。しかし、今回はあいりという邪魔が入ったので「上手くいかなかった」と言ったと思われる。
果たしてどのように『デート』しているのか?ただちさきを尾行するだけなのか?眺めているちさきを見て、脳内でデートしているように妄想するのか?
あるいは、ちさきを拘束するまで『デート』は成功していないのか?それならここみの鞄の中に入ってた物の謎が解ける。『デート』中ここみは、ちさきをいつでも拘束できるように物を常備していたのだ。
このように、『デート』の内容はいくらでも考えられる。しかしここみがこの『デート』を行っている理由はただ一つ、ちさきが好きだからだ。
②なぜあいりに本名を隠したか?
ひまりにそっくりなあいりと初めて話した時、ここみは自分の本名を名乗らずに『雛菊』と名乗った。これは何故か?
考え浮かぶ理由とすれば、本名を名乗ってしまったら双子の会話を通して自分がちさきのことを好きなのがバレてしまっているかもしれないと思ったのでそれを避けたかったのか。
また、あいりに「デートのことはひまりちゃんに内緒なんですぅ!」と言ったのは、ひまりには『自分はちさきが好きだ』ということを知られているので、本当の『デート』の趣旨を隠したかったのだろう。
さて、その『雛菊』の名はどこから出てきたのか。
とりあえずテキトーに架空の人物名を出したのか。SNSとかで使ってるユーザーネームを引っ張ってきたのか。
あるいはここみとひまりの知り合いで実在している第三者の『雛菊さん』の名前を借りたのか。それなら今日会ったことをひまりに話されても問題なく切り抜けられるだろう。
あるいはもしかすると、ここみにも双子の姉妹『雛菊』がいるのかもしれない。もしそうならあいりのように双子を利用して人をだますことができる。
もし本物の『雛菊さん』が実在してた場合は、少なからず今後のストーリーに絡んでくるだろう。
③ひまりとどうやって仲良くなった?
前述の通り、他人と話すのは苦手だがひまりとだけ友達のように仲良く会話しているように見られる。学校からバイトに向かう際も、普段からひまりと一緒に来ているように見える。さて、ひまりとはどのようにして仲良くなったのか。
ここみの制服から見て分かるように、あいり達と同じ高校である事は明らか。しかし、7話にて初めて顔合わせしたような感じであり、あいりはここみが同じ学校である事は知らないようである。
ひまりとここみは学校で仲良くなって同じバイト先を選んだのか、その逆で同じバイト先を選んだ相手が同じ学校だったから仲良くなったのか。
ひょっとしたらひまりとここみは同じクラスかもしれないが、流石にそれではいつかすぐあいりとすれ違ってしまうかもしれないだろう。
同じクラス、同じ学年じゃないにしても、同じ学校で過ごしているのだから今後学校内ですれ違う展開が起こるかもしれない。
散らかした伏線、問題点
①「髪のこと」について
1話、5話にちさきが発した、とあること。
内容から見て簡単にまとめると、ひまりより一ヶ月先にバイトを始めた朝霧先輩が、バイトになじめなくて悩んでた頃にひまりがバイトをはじめて、朝霧先輩がバイトを続けるきっかけでありひまりを好きになったきっかけであろう「こと」だ。
簡単に推察すると、店長が朝霧先輩に髪がどーちゃらこーちゃら言われて怒られていたのだろうが、ひまりがある「おまじない」をしてその問題を店長に気にしなくさせたのだろう。
して、その「おまじない」とは?
この「髪のこと」については、あからさまに見えてる伏線である。今後ストーリーが進んでいく中でもたびたびこの話題が出てくるだろう。しかし桜Trickにてタチ先生は散らした伏線を未だなかなか回収してないためすぐに答えが見えてくることはないだろう。この作品の重要部分の一つにあるなーと、気長に待機してみるのがいいかもしれない。
②おそろいの服の行方
3話にて、ちさきと双子コーデがしたいあいりがひまりから借りたおそろいの服。ちさきに対して「今日のために奮発しちゃいました!!」と嘘をつき、ちさきに貸す。その服が水びたしになってしまった際、ちさきは「次から大事に着ますね」と言った。あいりは「この服あげたわけじゃ…!!」と、おそろいの服が渡ってしまうことに焦りを生んだ。
同じ頃、ひまりに貸した服が昔買ったあいりとおそろいの服だった事に疑問を生じて、その事をイチカに相談していた。その後、一緒におそろいの服を着ていた相手についてあいりに尋ねようとしたが、あいりの体調が悪いので尋ねるのはまた今度にした。
で、その服どうなったの?
7話にてイチカが「双子の仲がギクシャクしたのかと思ってたけど 私の助けはいらなかったみたいだね」と発言しているのを見ると、一見その問題は解決したかと思われる。しかし4話を見ると、ちさきに服を貸したままであるという流れに見えてくる。結局秋桜宅に帰ってきた服は一着だけではなかろうか。
あの後普通にちさきから返してもらいひまりに返したのなら流れは問題ないが、そういう描写の気配はない。
ちさきから返してもらってないならそのままちょいギクシャクしてると思うが。6話で双子仲を深めたからそれで大丈夫なのか。
それとも「あいりの服」をひまりに渡したのか。それならまだマシだが、ひまりがあいりの服を漁りに来たり、ちさきが「またあのおそろいの服でデートしましょう」とか言い出したらどうするつもりなのか。
この件は地味にほっといても進む話だと思います。ひまりはそれほど追及する人じゃないからね。後にこの話があって、一時避難経路になるか地獄への一歩となるかは予測できません。その時は素直に受け止めましょう。
③プリンって食べたの?
ひまり(あいり)が風邪で学校を休んでいると知ったちさきは、お見舞いついでにあいりにプリンを買っていった。秋桜宅に着いたちさきはひまり(あいり)に気遣いながら「プリン一緒に食べましょうよ」と言った。その次に、ちさきがあいりにプリンを食べさせてあいりが「幸せすぎる…」と思うという描写が出てきた。その後、ひまりの足音に気づいたあいりはひまり・ちさきに双方の存在を隠さなきゃと奮闘する。
で、プリンって結局どうしたの?
あいりが双方の存在を隠そうとする一連のシーンでは、身の回りにプリンを食べたという痕跡がない。ひまりが一度部屋を訪問した時の丸机を見れば明らかである。
もしかしたらまたあいりがアルティメット判断力でプリンすら布団に隠したのだろうか。
しかし、「幸せすぎる…」の描写を見るに、プリンを食べるときはスプーンと皿が用意されてある。もし隠したのだとしたら、布団が汚れるという抵抗感はなかったのか。それともスプーンと皿は別の場所に隠して凌いだのか。
それ以前に、そのスプーンと皿はどこから持ってきたのか。普通なら台所にあるはずだが、台所にはひまりがいて取りに行けない。ちさきが店で買ったとき付いてきたプラスチック製なのか、ちさきが自宅から持ってきたのか、はたまたあいりの部屋にもともとあったのか。どれかに判断するとしても、かなり確率は低いだろう。
よってこの「幸せすぎる…」の描写はあいりの想像である確率が高い。プリンを食べようとする前にひまりがシチューを持ってきた方が、ちさきの慌てっぷりも深みが増してくる。初見で見たとき「春香の妄想みたいだな」という印象を受けたしね。
この件についてはきっと回収されないでしょう。もしあの時食べてないとしても、ひまりが出てった後に食べたかちさきが帰った後に食べたか、いくらでも食べる暇はあります。今後にこの話題が出てきたら「お、拾ったな」程度に寛容しておくのがいいです。
④イチカちゃん、朝霧先輩の顔覚えてないの?
2話にて、ちさきに執拗に写メを送りつけられているあいりが、「友達…他校の人」と言ってイチカにちさきの写メを見せている。見せたのは少しだけだろうが。
その後7話にて、たまたま居合わせたちさきをひまりがイチカに紹介してる。ひまりがイチカにぐいぐいくっついてるのを見せられたちさきはSBJKを発動している。
ここでイチカ、「あれ、この顔どこかで……」とか思わなかったのだろうか。
ここでの疑問点は、イチカは前に見たあいりの友達の写真の人物が、カフェで会ったひまりのバイト先の先輩、ちさきであると分かったのか?ということである。
作中では気づいているのかを判断することができなかったが、実際は気づいているのかもしれない。そうだったら、そのことをあいりに話すかひまりに話すかで展開が変わってくる。
後日にあいりだけに話したとしたら、あいりはすべての事情をイチカに話してひまりに隠すように、とイチカに伝えるという展開が始まるかもしれない。あるいはまたあいりがはぐらかすかも。
ひまりだけに話したら、あいりとちさきの関係についてひまりがいつものように追及してくるだろう。あいりはまた嘘をついてごまかす。
もし気づいてないならば、それはどうしてか。あいりとひまりについて常に考えており、朝霧先輩についてなんてどうでもよくて印象がなかったのか。思い出す前にひまりが抱きついてきてそっちの方に思考がずれたか。やっぱりあいりとひまりが好きなんだね。(百合脳)
この問題は「他人から写真で紹介された人物を、後日別の他人から別の紹介で面識を合わせた際『前に見た人物だ』と思い出せるのか?」という心理学テストである。その結果は、最初に見たときの印象が強ければ強いほど思い出す確率が高いといった感じだ。
イチカはあいりにちさきについての話を聞いた際、「昨日は落ち込みながらひまりについて話してたのに、今日は別の友達の話をしている。姉妹仲はもう大丈夫なんだな」という感想をもった。ちさきに対しての印象はそれほど見られなかっただろう。つまり、ちさきと初めて顔合わせした際は思い出さなかった可能性が高い。
ま、そのうちイチカがその件について何か話すかもしれません。気軽に待とう。
⑤朝霧先輩、ひまりの髪飾りの有無に気づいてないの?
あいり、ひまりは双子であり、元の髪型も一致している。作中では、あいりが髪を結っていてリボンを付けており、ひまりは髪を下ろして葉っぱの髪留めをしている。これはひまりの方が「髪型を変えた」らしい。
1話でひまりの代わりにあいりがバイトへ行った際、その髪留めも借りている。そして、髪留めを付けた状態のまま告白を受けている。
しかし、その後はひまりになりすましてちさきに会うにしても、髪を下ろすだけで髪留めはしていない。ひまりは今まで通り髪留めをしている。
ここで、ちさきはひまりの髪飾りが有ったり無かったりしているのに気付いてないのか。
ひまりは普段から髪留めをしているが、ちさきもそのことは流石に知っているだろう。告白しようとしてたんだから、好きな人の特徴ぐらいは覚ているはず。6話で髪を下ろしてないまま会ってしまったときは「風邪の時は結ってるんですね」とちさきが言った。
まず、あいりとちさきで炙りタチウオランドに行った際やショッピングセンターで「禊」をした際もあいりは髪留めをしていない。
これだけなら、前者なら「ファッションとして髪留めはしてないのか」と割り切ることができるし、後者ならまずそんなところに目が行かなかったのかと思われる。
しかし2話ではバイト前には髪留めをしていないあいりが話をしていたが、バイトは髪留めをしているひまりがやっている。この違いに見抜けなかったのだろうか。
ひまり(あいり)の呼び出しに夢中で、そんなこと気にしてられなかったのか。それとも「ひまりはバイト中だけ髪留めをしている」と割り切ったのか。
いずれにせよちさきは、「髪飾りがおかしい」と気付いている様子はまだ見られない。何気にちさきもひまり並みの鈍感である。今後この話題が触れられるのであれば、それはもうあいりの正体がバレる目前であろう。
世界観考察
①学校について(主に服装)
あいり、ひまり、イチカ、ここみの通っている学校は一緒である。基本的に、どこにどう立地されているといった情報はない。学校名も不明。今のところ生徒は女子の姿しか見られないので女子校である場合がある。
袖がとても短く何故か肩まで透けて見えて、かなり短めな丈のスカートがくっついているセーラー服といった、一風どころが三風ぐらい変わっている服装である。
1話のイラストを見るとあいりとひまりのネクタイの色や結び方が違うようだが、学年の違いなどで分けられているわけではなさそうだ。クラスによって分けられるというのもなかなか厳しい。ひょっとしたら、ネクタイの色・結びは特に指定されていることはないのかもしれない。
ちなみに『双角カンケイ。』一巻の三洋堂書店さんの特典の書き下ろしイラストからここみのネクタイの色は赤ということが分かる。イチカのネクタイの色は不明。
ちさきの高校も情報不明。制服は薄い水色で、タータンチェックのスカートである。こっちの方がマシ。ちなみにネクタイの色は赤。
②本屋について
ひまり、ちさき、ここみがバイトをしている本屋。近くに公園がある。
店長は女性。ハーフアップで、ボストン型の眼鏡を掛けているのが特徴。
作中のバイト風景にて、ひまり達高校生は高校の制服の上に名札があるエプロンを着けていて、バイト用の制服などはないようだ。ちなみに店長はエプロンの下に袖がとても短いシャツを着ている。
バイトしている高校生は、高校の制服を着用する義務があるのだろうか。それとも作中ではたまたま学校がある日のバイトの風景しか描かれてないのだろうか。それはまだ不明である。
③炙りタチウオランドについて
3話より登場した、あいり&ちさきが行った遊園地。ウオッチくんといったマスコットキャラクターがいて、夕方頃になるとパレードを行っている。
「炙りタチウオ」の名称は、作者「タチ」先生からだろう。なぜ炙った。
マスコットキャラクターをデザインにつくられている遊園地には様々ある。が、タチ先生はサンリオキャラクター好きだろうからサンリオピューロランドからか?
この炙りタチウオランド、アトラクションのモチーフは間違いなく「東京ドームシティ アトラクションズ」だろう。作中の背景に見られる様々なアトラクションがそれなりに似ているが、3話5ページにあるATLが、中央部分がぽっかり空いておりその中をジェットコースターが通る大観覧車「ビッグ・オー」、そのジェットコースター「サンダードルフィン」の立地と完全に一致している。ソース→
ビッグ・オー | 東京ドームシティ アトラクションズ 公式サイト あとらく
また、炙りタチウオホテルも東京ドームホテルからだが、ウオッチくんなどのキャラクター仕様のホテルであるところは、ディズニーリゾートホテルなどの方が近いだろう。
④時系列
1話の翌日が2話、2話の翌日が3話と、かなりの短期間の中でストーリーが進んで行っている。全体を見返すと、作中の時系列が簡単に見えてくる。
まず、2話終盤の午後9時過ぎ頃、ちさきから「明日の土曜日ひまりもお休みですよね 二人で遊園地に行きませんか」とメールが来た事と、その本文を見る前に付いてきたちさきの写真を見て「今朝より自撮りの技術があがっ……」と思っているので、告白されたのはその前日である。
また、あいり&ちさきが炙りタチウオランド(以下ATL、また炙りタチウオホテルはATH)に来たのは土曜日、あいり&ちさきはそのままATHへ。翌日、ひまり、ちさき、ここみのバイトがあったのが日曜日。また、その後日はあいり&ひまりのお母さんが「ひまりだけ学校行きなさい」と言ってるので平日。
7話に日時を示す明確な情報はなし。私服でお出かけしてるのできっと土休日でしょう。
さらに、ひまり、ちさき、ここみがバイトに行った日曜日、6月5日発売の新刊を入荷して品出ししているので、6月5日は日曜日であると分かる。ここで6月5日が日曜日である年を確認してみると、ちょうど今年、2016年である。
スマートフォンが普及し、SNSをやっている人がいるが、文明の進化はそれほどないというところから見ると、2011年、また2022年以降の近未来であるとも思われる。
作中の時系列をまとめてみるとこうなる。
また、過去の話より、あいりがバイトを始めたのは5月(多分ここみも)、ちさきがバイトを始めたのは4月だと分かる。
ここで浮上してくる別の疑問といえば、あいりがちさきを好きになるの早くね?とか付き合ってからいろんなことするの早くね?とかそんな疑問だ。朝霧先輩は美人だからしかたない。
追記
5話最後のページにて、あいりが制服であるということを見落としていました。
筆者はこの光景を日曜日だと勘違いしてました。これによって変わる時系列が、二つのパターンに分かれてそれぞれあります。
Ⅰ,6月5日は月曜日であり、ちさきが示唆した「昨日のこと」はATHを出たときのあいりの発言のことだったのかもしれない。
このパターンなら、月曜日の帰宅した後などにこのシーンが来ても問題ありません。6話は火曜日以降ということになります。
Ⅱ,5話でひまりがバイトしている日と、5話最後のページの日は別の日である。
このパターンなら、バイトが日曜日であっても5話最後であいりが制服を着ていて問題はありません。5話最後と6話が一緒の日なら、あいりは一度制服を着たけど体調が悪いからパジャマに着替え直したということになります。
今後の展開
今後もあいりはひまりを騙りながらちさきと付き合っていき、ピンチがあったら切り抜けてみせるだろう。その一連のハラハラする展開がこの作品の肝だからである。
しかし、そのままではストーリーは進まない。このまま永遠と切り抜ける展開が続いたとしたら、毎回驚かされるにしても後にマンネリが生じてしまうだろう。桜Trickにて最初のキス以上から関係が全然進んでないみたいなものだ。
かといって、後にすぐに正体がバレてしまったら、その展開はもう見られないのである。
そこで予想できるのは、今後もまずその展開は貫くとして、ここみの設定を固めてあいりやちさきに絡んでいったり、ひまりの心情を明らかにしていったり、新キャラを出してさらにお茶を濁す、といった『周りから固めていく展開』である。
のちに縦横無尽に固めた設定の網が完成し、そこに『正体がバレた』という火種を付けて周りもろとも一気に爆発させるだろう。そこからは新たな修羅場展開を迎えることになる。
そこまでで誰が『正体に気づく』のかは予測できないが、ひまり・ここみ・ちさき本人の3人が有力である。私はここみが気づくに一票。
とまあこの話は仮にも予想であるため、この予想から大幅にずれた展開になる可能性は十二分にある。なんにしろあのタチ先生なのだから発想を540°ぐらい変えた展開が降り注いできてもおかしくはない。なにがともあれ、今後の展開に期待である。
くそこまかい問題点・疑問点
気にしても何ともないところを箇条書きで小突いていきます。
・バイトにて、所々エプロンに名札がついてないシーンがある。(1話,2話,5話)
・ちさきの告白シーンで、あいりのソックスがニーハイまでないように見える。(1話)
・その告白後、独りで帰路につく際にいつ髪型を変えたのか。(1話)
・秋桜宅の玄関の写真と花束の位置がたびたび変わったり消えたりしている。(2話,4話,6話)
・イチカがあいりにあげたポテトチップスのパッケージが突然変化している。(2話)
・ひまりが「水 新しいの持って来るね!」と言って部屋を出て行ったシーンにて、ベッドの足側の方のそばにあるはずのパソコンデスクがない。(6話)
・夏初旬のはずなのに、あいり・ひまり・イチカが長袖でお出かけしている。(7話)
小ネタ
・何の疑問もなく女性同士で恋愛している。
・身長の高さはおそらく
ちさき>イチカ>あいり&ひまり>ここみ。
・ひまりの友達に「美奈ちゃん」がいる。現時点で唯一の名前あり人間モブ。おだんごヘアーをしている。
桜Trickとの関連性
※桜Trick55話までのネタバレあり。桜Trickに興味のない方は飛ばしてどうぞ
・炙りタチウオランドの存在
あいり&ちさきが行った遊園地、炙りタチウオランド。実は、桜Trickでも名前が挙がっている。
54話にて、修学旅行で生徒会班は自由行動でどこへ行くかという議題になった際、滑川玲が「定番は炙りタチウオランドとかですかね」と発言している。また、おはモニ班は自由行動のスケジュールにATL(炙りタチウオランド)と書いてある(因みに、桜Trick33話にて優たちが行った遊園地はATLでは無いと思われる)。
55話ではその修学旅行の二日目にて、優やコトネがATLとおぼしき場所ではしゃいでいる(背景は、あいりの回想シーンの遊園地を使用している)。
ここで、桜Trickと双角カンケイ。の舞台が同じ世界だとしたら、修学旅行は1日目は全体行動で都庁に行っているので、自由行動も都内近辺だろう。現実世界の都庁とATLのモデル、東京ドームシティとの距離はそれほど離れていない。よって、双角カンケイ。の舞台は都内である確率が高い。
アニメ桜Trickの美里西高校のモチーフは茨城県の旧江戸崎西高校であり、修学旅行として都内に行くため、桜Trickの舞台は都内ではない。
もしかしたらこの修学旅行内で、双方の登場人物がすれ違うことがあるかもしれない(多分無い)。「都会」の大学に行ったスミスミならなおさらあり得る話かもしれない(万が一)。
桜Trickとの関連性はこの程度しかありませんが、舞台設定は一緒なのかな、ぐらいで心に留めておいた方がいいですね。
あとこれは完全にただの余談ですが、桜Trick4巻収録の特別編「チョコレートリック 別EDver.」に登場する春香の友達の先輩さん、イチカちゃんにそっくりですね。まぶたや髪型以外はほぼ激似。同一人物ではないとしても、なにか親和性とかあるかなー(ないです)
あとがき
ここまで読んで下さってありがとうございました。まず何が言いたいかというと
すっごい疲れる。読んでるときも、この記事を書いているときも。
桜Trickからタチ先生を知り、この作品がまんがタイムきららフォワードに連載していることを知りました。実際のところ百合作品どころか漫画も全然知らなかったのであまり語れる口ではないですが、この作品はすごい。毎回話の展開や流れがぶっ飛んでいて飽きを感じさせません。1話1話読んでいくことに緊張を覚えて、心拍数が上がったり胃が痛くなります。
個人的に特に高揚したのが6話。ひまりの足音が聞こえてきて『これ完全にひまりにバレるやろぉ!!!ここからどうなんねん!!!』と思った直後の「もっとあっためてほしいな…」のシーンは、海が割れるような衝撃でした。そしてダブルミーニングで場面を切り開いていくあいりに対して、『この主人公は最強だ』と確信しました。っていうかあの場面、ひまりの足音聞こえるならちさきの声も漏れとるやろ
こんなキャラクターができたのもタチ先生の魔力の賜物です。本当にありがとうございました。
何がともあれ続きが非常に気になる作品です。毎月24日発売のまんがタイムきららフォワードにて連載中ですので今月発売分から買えばそのまま続きを楽しめます。
そんな作品ですが、読むのにかなりの労力を使います。時には癒やしも必要です。そんなときは桜Trickや他の百合作品癒やされるのも良し。
また、今月発売分のコミックキューンからタチ先生の新連載「かなえるLovesick」がスタートするのでこちらにも注目です。
この記事を書く為もあり双角カンケイ。は見慣れるほど読んだのですが、もし「こんな考察はどう?」「ここの問題気になってたのにないやんけ」などと言った新しい考察・意見があれば、ご自由にコメントしてください。どうぞ。
p.s.来季から放送するまんがタイムきららフォワード原作のアニメ「あんハピ♪」のcmにて双角カンケイ。が紹介される事を地味に望んでいます。きっとがっこうぐらし!やハナヤマタに押しつぶされる運命でしょうが。